夜勤あり保育の働き方とメリット・デメリット

保育士さんのお仕事といえば、日中の保育園で子どもたちと過ごす姿を思い浮かべる方が多いかと思います。ですが、実は「夜勤あり」の保育の現場も存在しています。たとえば、病院内の保育施設や24時間保育園、夜勤を伴う家庭的な保育サービスなど、働く保護者を支えるために夜間保育の需要は確実にあります。
今回は、そんな「夜勤あり保育」での働き方について、メリットとデメリットをまとめてみました。転職を考えている方や、夜勤のある職場に興味を持っている方の参考になれば幸いです。
夜勤あり保育とは?

夜勤あり保育とは、その名の通り日中だけでなく「夜間」も子どもを預かる保育サービスのことを指します。対象となるのは、主に以下のような施設です。
- 病院内保育園
看護師さんや医療従事者の勤務に合わせ、夜勤対応をしていることが多いです。 - 24時間保育園
シフト勤務の保護者(工場勤務・サービス業・運送業など)に対応するため、夜間も開園している園です。 - 企業内保育園
特殊な業種の勤務体系に合わせ、夜勤に対応しているケースがあります。
こうした施設では、保育士も夜勤に入るシフトが組まれ、昼間とは違う子どもとの関わりや働き方が求められます。
病院内、企業内保育園については、下記の記事も参考になります。


夜勤あり保育のメリット

給与が高くなりやすい
夜勤手当や深夜勤務手当が支給されるため、日勤のみの保育士に比べて給与が高くなる傾向があります。「収入を増やしたい」という方にとっては大きな魅力です。
👉 関連記事:[保育士が転職で年収アップする現実的な方法]

少人数保育ができる
夜間に利用する子どもは日中よりも少ないため、保育士1人あたりが関わる人数が少なく、じっくりと子どもに向き合える時間が持てます。「一人ひとりを大切にした保育がしたい」と考える方にはやりがいを感じやすい環境です。
落ち着いた雰囲気で働ける
夜間は子どもたちも就寝時間が中心なので、日中のような賑やかさは少なく、比較的落ち着いた雰囲気です。日誌の記入や環境整備などの業務を進めやすいという声もあります。
平日昼間の時間を有効活用できる
夜勤明けやシフトの関係で、平日の昼間に自由な時間が取りやすくなります。銀行や役所、病院など「平日しか動けない場所」に行きやすいのは夜勤ならではのメリットです。
保護者からの感謝が大きい
夜間も安心して働けるのは、保育士がいてくれるからこそ。保護者からの「本当に助かります」という言葉をもらえる機会が多く、仕事の意義を感じやすい場面が多いです。
夜勤あり保育のデメリット

生活リズムが崩れやすい
昼夜逆転の生活になりやすく、体調管理が大きな課題です。夜勤に慣れるまで寝不足や疲労感を感じる人も多く、体調との付き合い方がとても大切になります。
家族や友人との時間が合いにくい
平日昼間に休める一方で、家族や友人が働いている時間帯に自分が休むことになり、生活リズムのすれ違いが生まれやすいです。特に家庭を持つ方は、家族との時間をどう確保するかが課題になります。
精神的にさみしさを感じやすい
夜の保育は静かで落ち着いている反面、日中の活気に比べると「一人で頑張っている」という気持ちになることも。特に夜中の対応は心細さを感じやすいという声もあります。
体力的な負担が大きい
夜勤は体にかかる負担が大きく、日勤と夜勤を繰り返す「シフト制」の場合は体力勝負になりやすいです。年齢を重ねると続けにくいと感じる方も少なくありません。
求人が限られている
夜勤ありの保育園はまだまだ数が少なく、地域によっては求人自体が見つかりにくいこともあります。希望しても働ける場所が限られる点はデメリットといえるでしょう。
夜勤あり保育に向いている人

- 夜型の生活リズムが苦にならない人
- 少人数の子どもとじっくり関わりたい人
- 収入アップを重視したい人
- 平日昼間に自由な時間が欲しい人
- 柔軟な働き方をしたい人
体力面や生活リズムに注意が必要ですが、「夜勤ならではの魅力」にやりがいを見出す方もたくさんいます。
夜勤あり保育で働くときの工夫

- 体調管理を最優先に
食事や睡眠のリズムを意識して整えましょう。遮光カーテンや耳栓を活用すると昼間でも快適に眠れます。 - 無理のないシフトを選ぶ
常勤で夜勤に入るか、パート・アルバイトで限定的に夜勤を担当するか、自分に合った働き方を選ぶことが大切です。 - 家族や周囲の理解を得る
夜勤は生活サイクルが特殊なため、家族やパートナーにあらかじめ説明し、協力を得ておくと安心です。 - 求人情報をしっかり確認
夜勤手当の有無、勤務時間、仮眠の取り方などは園によって異なります。応募前にしっかりチェックしておきましょう。
まとめ
夜勤あり保育は、日中の保育とは違ったやりがいや働き方があり、手当による収入アップや少人数保育の魅力がある一方で、体調管理や生活リズムの難しさといった課題もあります。
「夜勤って大変そう…」と思う方もいるかもしれませんが、その分やりがいや保護者からの感謝も大きく、働き方の選択肢として魅力的な場面も多いのです。
自分のライフスタイルや将来のキャリアに合わせて、夜勤あり保育という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。