園庭がある保育園とない保育園、どっちが働きやすい?

保育士として働くとき、求人票や見学でまずチェックしたくなるポイントのひとつが「園庭の有無」ですよね。広々とした園庭があると、子どもたちが元気いっぱいに走り回るイメージが浮かびますし、ない場合は「お散歩や外遊びはどうしているのだろう?」と気になるものです。
では実際に働く立場から見てみると、園庭がある保育園とない保育園、どちらが働きやすいのでしょうか?それぞれのメリット・デメリットを整理しながら、保育士さんが自分に合った環境を見つけるヒントをお伝えしていきます。
園庭がある保育園の魅力と働きやすさ

外遊びのしやすさ
園庭がある最大のメリットは、やはり「外遊びのしやすさ」です。
準備が整えばすぐに園庭に出られるので、子どもたちの気分転換や季節の自然体験を日常的に取り入れることができます。砂遊びや泥んこ遊び、水遊びなど、園庭ならではの活動が自由にできるのも魅力です。
保育士にとっても、園庭があると「子どもたちのエネルギー発散の場」が確保されているため、室内保育だけで子どもが退屈したり、体力を持て余したりする心配が減ります。
活動の幅が広がる
運動会や夏祭りなど、大きな行事を園庭で実施できるのも魅力です。外部の会場を借りる手間が省け、子どもたちも慣れた環境で楽しめます。
また、園庭の植栽や畑を活かして食育活動を行ったり、虫探しや草花観察をしたりと、自然を感じられる学びが増えるのもポイントです。
保育士にとっての安心感
園庭は園舎のすぐそばにあるため、散歩先での安全管理に比べるとリスクが少なくなります。車通りや地域住民への配慮が不要な分、安心して外遊びを見守れる環境は保育士にとって大きなメリットといえるでしょう。
園庭がある保育園の大変さ

もちろん良いことばかりではありません。
- 草むしりや掃除が負担になる
園庭の整備は意外と手間がかかります。落ち葉掃きや草刈り、遊具の点検など、日常的な環境整備に時間と労力を取られることもあります。 - 夏や冬の気候の影響を受けやすい
真夏の炎天下での戸外活動や、冬の寒さ対策は保育士にとって体力勝負。子どもたちの健康管理に加えて、自分自身の体調にも気を配る必要があります。 - 園庭がある=必ず広いとは限らない
園庭があっても十分に走り回れる広さがなければ、思ったほど活動の幅が広がらない場合もあります。
園庭がない保育園の魅力と働きやすさ

お散歩や地域交流が日常に
園庭がない園では、近隣の公園や広場まで散歩に行くことが日常になります。
そのため、子どもたちは地域の人と自然に挨拶を交わしたり、四季折々の風景に触れたりと、社会性や感性を育む体験が多くなります。
保育士にとっても「いつもの公園」「お気に入りの散歩コース」ができると、外の世界を一緒に楽しむやりがいを感じられるでしょう。
園内の掃除や整備が楽
園庭がない分、草むしりや広い園庭の清掃などは不要です。日々の環境整備が比較的ラクになるのは、意外と大きなメリット。行事の会場手配は必要ですが、園庭の管理に追われない分、保育や書類に集中できる環境ともいえます。
小規模園に多くアットホーム
園庭がない保育園は、ビル内や小規模施設で運営されていることも多く、少人数保育になりやすい特徴があります。子どもたち一人ひとりとじっくり関わりたい保育士さんにとっては、働きやすいと感じられる環境かもしれません。
保育士にとっても、園庭があると「子どもたちのエネルギー発散の場」が確保されているため、室内保育だけで子どもが退屈したり、体力を持て余したりする心配が減ります。
屋外活動を多く取り入れたい方は、👉関連記事 [体操・スポーツ系保育園で働くために必要なこと]も参考になります。

園庭がない保育園の大変さ

ただし、園庭がないことでの苦労も存在します。
- お散歩の安全管理が大変
道路を歩く際には交通安全に最大限気を配る必要があります。保育士の人数が少ないと、園外保育が負担に感じられることもあるでしょう。 - 天候に左右されやすい
雨の日や真夏の猛暑日は、公園遊びが難しくなり、室内での活動が中心になります。子どもたちが体を思い切り動かせないことでストレスを抱える場面も出てきます。 - 行事の準備に手間がかかる
運動会やお祭りなどを行う場合、会場を借りたり移動したりと準備が複雑になりやすい点はデメリットです。
園庭がない保育園はビル内や小規模施設で運営されていることも多く、少人数保育になりやすい特徴があります。子どもたち一人ひとりとじっくり関わりたい保育士さんにとっては、働きやすいと感じられる環境かもしれません。
少人数の環境に興味がある方は、👉関連記事: [小規模保育園で働く魅力と注意点]もチェックしてみてください。

結局、どちらが働きやすい?

園庭の有無は「働きやすさ」を大きく左右する要素のひとつですが、最終的には保育士さんのスタイルや希望によって答えが変わります。
- 体を動かす遊びをたくさん取り入れたい、自然体験をさせたい → 園庭ありの園
- 少人数で一人ひとりをじっくり見たい、園庭の整備に追われたくない → 園庭なしの園
というように、自分がどんな保育をしたいのかを考えると、選びやすくなります。
園庭の有無を確認する際のチェックポイント

実際に見学する際には、次のような点に注目してみると良いでしょう。
- 園庭の広さや遊具の状態(園庭ありの場合)
- 散歩先の安全性や距離感(園庭なしの場合)
- 戸外活動の頻度や取り入れ方
- 行事の実施場所と準備の仕組み
- 保育士同士の協力体制(散歩や環境整備の負担分担)
求人票だけでは分からない部分も多いため、見学や面接で具体的に質問するのがおすすめです。
まとめ
園庭がある保育園とない保育園、どちらにもメリットとデメリットがあります。
大切なのは「自分がどんな保育をしたいのか」「どんな働き方が合っているのか」をイメージして選ぶことです。
園庭の有無は働きやすさを決めるひとつの要素ではありますが、職場の人間関係や勤務条件とも合わせて考えることで、自分にピッタリの園が見つかるはずです。
「園庭がある=良い園」「園庭がない=大変」という単純な話ではなく、それぞれの特色を理解して、自分らしく働ける保育園を探してみてくださいね。